けれど、南と話していると、僕まで笑顔になる。
「あー、何ニヤニヤしてんの? もしかして…、好きな人のこととか?」
「ち、ち、違うよ。たださ、南と話していると、何だか楽しいなあって」
「へ、へー。そうなんだ。で、浦上くんは好きな人いるの?」
「たぶんまだいない」
「たぶん? どうゆうこと?」
「いやね、まだ、好きっていうのかどうか分からなくてさ…」
「ふーん…。はやく分かるといいね!」
「そ、そうだね」
いつの間にか、丁字路の前まで来ていた。
「あ、じゃあ。僕はここで」
「あ…、そだね。じゃまた来年! メリークリスマス!!」
南はまたニコッと笑って、帰っていった。
メリークリスマス…? そうか、今日は12月24日だっけ。

