サヨナラはまだ…




昼休み、
またズルいを見ると、
1時間に1回、
宗汰からの着信履歴があった。




それでも私は折り返す事なく、
業務に取り組む。



「小川、お疲れ!」


「木崎さん。お疲れ様です。」


彼は木崎課長。

年齢に反したその見た目の若さとかっこよさが、
社内で有名な人。


奥さんと子供さんがいて、
よく写真を見せられて惚気られる。


いわゆる愛妻家であり親バカな上司。



「今年結婚15年なんだけどさ、
何したら喜ぶと思う?」



「うーん…。
花束とかどうですか?
木崎さんそういうキャラじゃなさそうなので。」


「おーい、どーいう意味だよ。」


「ははは。」


「やっと笑ったな。」



え?


「小川はその方がいい。
年明けは明るい小川を楽しみにしてるからな。」



「ありがとうございます。」



木崎さんにまで心配かけてたんだ。


そう思ったら反省しなきゃなと思う。