そして、私は静かに息を吐き出し、本題に入った。

「実はね、妖刀を持ち込み、その〝妖狐殿〟ってのを発見するのにいい方法を見つけたの。」

そう言って、私は、通学鞄から一枚の紙を取り出した。

清宮が手に取り、読み上げる。

「えと、劇〝牛若丸と弁慶〟オーディション受付中、日時と場所は、十月九日…ってことは明日か…で、その日の昼休みに体育館って書いてあるけど、なにこれ?」

「物わかりの悪い学年一位様ね。」