そのすぐ後、ある事を思い出した私は、清宮を睨みつけた。

「あなたの要求は了解したわ。でもね、私に初告白の淡い期待を抱かせた事は、どうやっても許せないわ!」

私は、近くにあった箒を引っ掴み、刀のように構えた。

「覚悟ぉ!清宮っ!」

「は?あの下駄箱レターのことか?こんの勘違い女!ふざけんなよ!」

清宮が逃れようとする。

私が、箒刀を手に追いかける。

通りがかった生徒指導室の松本がその様子を優しい瞳で見つめていた。

「青春満開って感じですね。」