———「…信用してるわ。」

———「信用してなきゃ、あんの大酒飲みのごっつい鬼に斬りかかれないつぅの!」

〝信じる〟ということ…

今の私にとっては、〝清宮に自分の運命を委ねる〟ということ。

一か八か清宮を信じようじゃないの!

私は、カッと目を見開くと、迫り来る酒呑童子の拳を顧みることなく、歩を加速させた。

その瞬間、目の前で清宮の式神が酒呑童子の拳を弾く。

炎と一体化するその姿に〝不死鳥〟を見た。

加速する足をそのままに私は、酒呑童子に斬りかかった。

私の刃との接触部から、血しぶきが上がった。