新月の輝くとき

「おい、何か、焦げくさくねぇ?」

清宮の言う通り、確かに先程から物の焦げたような匂いが辺りに立ち込め、息苦しく感じていた。

そして、本殿の方から、パチパチッと何かの弾ける音が聞こえていた。

私の心臓が凄い速さで警告音を鳴らしはじめる。

私は、出来るだけ声が震えないように気をつけながら、慎重に唇を動かした。

「ねぇ、清宮。」

「お前が想像してることが手に取るように分かるんだけど。」

「本当?あなたとは、一生、理解しあえる日は来ないと思っていたわ。」

私達は、大きく息を吸い込み、視線を絡めた。

「「火事だぁぁ!逃げろぉぉぉ!」」