新月の輝くとき

そして、作戦は決行された。

私と清宮は、北門から忍び込み、酒呑童子に捕らえられたとされる民衆を救出するという〝重大(で地味)な〟任務を任されている。

私達は、北門前で酒呑童子を泥酔させるという祖父の合図を待っていた。

「ありえねぇだろ。なんで俺がこんな地味な任務なんだよ?」

不満そうにぼやく清宮に皮肉を返す。

「私に斬り刻まれちゃうような式神を操る陰陽師さんが何を言っているのかなぁ」

正直、私も南門の〝酒呑童子討伐〟への参加を望んでいたのだった。