新月の輝くとき

「そっか…私、何にも知らなかったなぁ」

「俺も。悪いことしたな、結城」

私と清宮が結城の話に深く頷く。

一人だけ、話についていけない恵が首を九十度近くまで捻っていた。

視線を下に落とすと、右手に強く握られる〝妖刀 新月〟が見えた。

私の心に小さな疑問が芽吹く。

とっくに三十秒は、過ぎたはずだ。

どうして、私が握れているのだろう。

掌に痛みを感じるわけでもない。

私の心が疑問符で埋まりそうになった時、頭上で凛とした声がした。