新月の輝くとき

その時、右手に祖父のゾクリとした厳しい視線を感じた。

ハッと右手に視線を移す。

〝妖刀 望月〟の柄に広がる真紅の染みが〝妖刀 新月〟との接触を無言で示していた。

「〝妖〟を〝妖〟で斬る」妖刀は、強大な妖力を放つ。

その妖力と一体化した者は、かつて最強と云われた力を自在に操る。

しかし、その妖力をその身に持て余す者は、自身の身をそこなう。

……今の私のように。

私の右手には、〝妖刀 新月〟の爪の痕がしっかりと残っていた。