新月の輝くとき

儚い牡丹を刺繍した綺麗な竹刀袋が現れる。

「握れるわ…私なら。」

自分に無理やり言い聞かせて、竹刀袋からゆっくりと〝妖刀 新月〟を滑らせる。

「出来るの!私は!強いんでしょう!」

柄に手をかけた。

鋭い痛みが身体全体に走る。

「出来る!出来るの!出来るはずなの!」

柄を握る掌から、滴り落ちる紅い血液…

それは、だんだん霞み始め、私は、意識を手放した。