新月の輝くとき

ぼんやりと恵の恋愛事情を心配していると、突然、清宮に声をかけられた。

「で、お前は?誰にあげんの?」

「あ、チョコのこと?えっとね…恵と泰子と隣のクラスのキュートな桜ちゃんと…」

私は、指折り数えてみる。

「え?それだけ?」

清宮は驚いたように私の顔を覗き見てくる。

私は、睨みをきかせながら言う。

「なに?馬鹿にしてんの?確かに私は、友達が少ないですけど?」

「じゃあ、俺が貰ってあげようか?」

私は、呆れたような顔を清宮に向けた。

「清宮にあげた瞬間にゴミ箱に一目散でしょ?食べ物は、無駄にしたくないの。」

「あ、そう。」

清宮のぼそりとした返事が聞こえた。