*
「華ちゃん、よかったね」
「えっ!?れ、羚くん!?どうしたの?」
公園からすぐ出たところのガードレールに寄りかかるように立っていた羚くん。
「いきなり電話切れたから襲われたのかと思って来たんだよ。無事でよかった。あと、よかったね」
「うん、ありがとう!羚くんのおかげだよ。
羚くん、大好き!本当に感謝してる」
「華ちゃん……隣見た方がいいよ」
え?隣は桐生くんがいるだけだよ。
そんな怯えたような顔しなくても、さっき甘い桐生くんに変身した……
「てめぇ…」
ひぃぃいい!!
ギロっと目だけで人を殺してしまいそうなほど威力のある桐生くん。
な、なんでそんなに怒ってるの?
「こいつ誰?」
相変わらずの冷たい声で羚くんを指さしながら問う。

