いつもの帰りは、みこちゃんと一緒に帰るんだけど、その日あたしは一人で帰った。


伊吹くんのことを考えたかったから。


もう18時くらいでけっこう道は暗かった。



するとT字路から伊吹くんが歩いてきた。


「わぁ!びっくりした!」

伊吹くんは何も言わずにあたしをスルーした。


「ねぇ、待ってよ!」


あたしは伊吹くんのカバンを掴んだ。


「………なに?」


伊吹くんはやっとあたしに口を開いた。