*Endless Story*

 彼女と海に行った。水着姿を直視するのも、大変だった。……眩しすぎて。腰まであるサラサラな髪を、上でお団子にしていて、水着は、白と水色のボーダーだった。凄く、似合っていた。

 可愛いね、似合ってるよ。どこかのイケメンのように、かっこよくは言えなかったけど、伝えることが出来た。そのときの彼女の笑顔が忘れられない。


 一緒に泳いだのもいい思い出。ぼくは水泳が得意だったのに対して、彼女は苦手だったのだ。泳ぎ方を教えてほしいと言った彼女のために、わかりやすいように一生懸命に教えた。彼女も、ぼくの説明とかを、よく聞いてくれた。ありがとう。

 しばらく泳いだ後、砂でお城を造った。不器用なぼくは全然造れなかったけど、器用な彼女は短時間で高クオリティなお城を造ったのだ。記念に何枚か、写真を撮っておいた。

 彼女がナンパされないように、ぼくはずっと彼女の側にいた。……流石に御手洗いまでついて行ってはいないけど。無事、彼女を守ることが出来たと思う……多分。 


「来年もまた行こうね」


 夕焼けをバックに、彼女はそう言った。ぼくも「うん。来年も行こう」と、約束した。