「いえ。私もなんです。入退院を繰り返している時は、暗かった。でも、宏と会ってから、いろんなものが明るく見えたんです。ずっと暗かった、学校でも。宏と会ってからは変わったんです。宏のおかげなんです。私は宏がいなくなったらまた、暗い世界に戻ってしまうんです。もう、あんな暗い世界に行きたくないんです。」

「ありがとう。」

そう言って宏のお母さんは泣いた。