愛言葉(短編)

めっちゃ怖かった。
宏の声がどんどんおっきくなって、教室も先生も静まりかえった。

私は、
「ねぇ、もうやめて」
といった。そしたら宏も
「ごめん。」
といった。
その後、私と宏は体調が悪いと言って、授業をサボった。

「ねぇ。なんであんなに怒ったん?」

「だって、稀々菜の悪口聞きたくなかったもん。」

「ほっとけば良かったのに...。」

「ほっとけるわけないやん。俺の大事な人」

「えっ?」

「ほんっとお前鈍感やなぁー。俺の好きな人はお前。稀々菜やで?」

「えっ。えっ。ちょっと待って。」

「無理。待たん。付き合ってください。」

「えっ。あ。うん。」

驚いた。だって全然気づかんだんやもん。