「俺の携帯……あ!」

俺はさっきまで寝ていたところに置いてきたことを思い出した。

「ん?どうした?」

「千聖!俺、さっきのところに携帯置いてきたから今からとってくる。」

「は?いまから?バカなの。あと3分で授業始まるし〜あとからでもいいだろが。」

「は、今必要なんだよ。」

そう言って俺は教室をあとにした。

本当は携帯なんてあとからでも良かったんだけど、あんなに女子に見られるくらいなら遅刻した方がいいに決まってる。

俺はまた、あの小さな庭園へ向かった。




「あった。」

思った通りベンチの上に置かれていた。

少し座って落ち着いたら行こう。

大丈夫。

女なんて……