「ちょ、おい!春河、どこいくんだよ!」

千聖の声も無視して俺は放課後の教室へ向かって走った。

何故かはわからない、自分でもどうしてこんなに急いでいるのかわからない。

でも、三吉と2人っきりでと聞いていても立ってもいられなかったと言う事だけは確かだ。

まだ校舎の中に残っていた女子たちは、走っている俺に歓声を上げていた。

ちっ、うぜぇ。

そんなこと思いながらもやっと、この広い校舎を走って1年3組のプレートがある教室の前まで来た。

教室に入って、何をするのかわからない。

だけど俺は、教室のドアを開けた。

「なにやってんの?」