それが君の願いなら。



「それでね!今1番のオススメは…!」


それぞれの行きたいところに行った後はやっぱりいつものファミレス。


よく喋るなっちゃんのオススメジャニーズについて聞くあたし達。


「なっちゃんは相変わらずだね〜」


そう言いながら笑う樹英に、「なっちゃんだしね」と付け足すあたしと侑菜。


「だって、現実なんか見てもつまんないじゃん!」


「それ、樹英の前で言う?」


「樹英ちゃんは樹英ちゃん。うちはうち!」


「あー、ハイハイ。」


呆れながらに笑うあたしになっちゃんは怒る。 や、でも、樹英も現実見てるかって言うとちょっと違うよね。


いくら彼氏いても好きな芸能人いるもんね。


「樹英ちゃんはなっちゃんと違って現実と幻の区別ハッキリしてんだよ〜」


「はいぃぃいいい!? 侑菜ちゃんに言われたくない…!」


「侑菜はハッキリしてるもーんっ」


「もう、2人とも落ち着いて。ってか煩いし」


あたしの言葉に2人はニヤリとする。


な、何よその怖い笑顔は…。


樹英に助けを求めようとするけど、生憎今はお手洗い中。


あ、ダメだ。逃げ場ない。 よりによってこの2人から同時に質問攻め来るの?


そう思った瞬間なっちゃんが口を開いた。


「凌ちゃん今日黄昏てたもんねー! 誰か想い人でもいんの?」


「え、想い人!? ちょっと凌!侑菜その相手聞いてない!」


「ちょ、2人共待って! あたし誰も想ってないし黄昏てもないから!」


否定すれど2人には関係ない。