それが君の願いなら。



あたしのいいとこなんてある?どこ? そう聞きたくて仕方なかったけど、きっとある、はず。


「…まずは自分のこと好きにならないとーって思ってるんだけどねー」


そう言ったあたしに笑いながら、


「雅も自分のこと好きじゃないよ? でも、みんながこんな雅でも好きでいてくれるから大丈夫かなって思う」


名言を残す。


どうしよう……。 雅ちゃんが大人に見えるよ…。


「舐めてんのかコラッ」


「おーっと? 今の声に漏れてた?」


「ダダ漏れだった。」


「悪気ないよー? 雅ちゃんの事好きだもん」


「その口縫ってやる」


2人でふざけながら笑う。


こうして話してる時が一番楽しいかもしれない。


そう思うようになったのは本当に最近のことで。


それまではあの人がいないと寂しいって無理矢理思ってる自分がいたように感じる。


いつからか「大丈夫だよ」って。 心の中でも「今が楽しいことに変わりない」って思うようになった。


友達がいるから。 好きだと、側にいたいと想える人がいるから。


雅ちゃんやなっちゃん達と笑い合いながら浮かんだ笑顔は、侑京くんのもので。


なんだか、急に、会いたくて堪らなくなる。


「――あたし、告白しようかな…。」


唐突にそう言ったあたしを見て雅ちゃんもなっちゃんも固まってしまった。


2人を見て声に出して笑ってると、


「「はぁぁああああ!?!?」」


同じような顔してハモってくるから笑いは止まらない。


「え、ちょ…はぁ!?」


「あはは! なっちゃん、落ち着いて!」


「いやいやいや! バカ!? あんたはバカなの賢いの!?」


「なっちゃん、落ち着いてってばー!」


「はっ…!? はぁー…」


「痛っ」


あたしの頭を叩いてくるなっちゃんに謝りながらもあたしは笑ってた。