その後、帰るまで兄様はずっと無言だった。
「兄様。私は兄様が1人でなにかを背負われてらっしゃると気づいたから、そう思ったから。剣を学びました。とおに覚悟はできております。兄様は悪くありません。兄様は、兄様は…」
だけど以蔵には届かず虚しく私の声だけが響く。
「俺、お前が大切なんだ。お前がいるからこの残酷な世界も美しく思えた。この腐った世の中を変えなきゃいけない。」
「以蔵さん。帰りましょう。私たちの家にーーーー」
「あぁ。行こうか。」
そして私達は家路へ着いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…