気づいた時には京のようなどこか和風な場所にいた。

隣を歩く男の人は以蔵さんに少し似ていた。

「これ、凛月に似合うんじゃね?」

手に握られているのは金魚の簪。

「お嬢ちゃん可愛いからおまけしとくよ!」

もうひとつは花の櫛だった。

これはしってる。

「凛月、可愛いよ」

これは私の前世の、記憶。