朝にかかに言われた通り、木を持って帰ってきたんだ。
いつもと同じ朝。いつもと同じ。
違ったのは……「どうして?」
両親の赤く染まった姿。
「かか?とと?なんで動かないだか?」
揺らしても、揺らしても、揺らしても。
動かない。その頃の私には死ぬ、という概念がなかった。
だから受け入れられなかったんだ。
「ど、して。か、か、と、と。」
「お前。」
振り返るとそこには幼い男の子がいた。
「わわ、血まみれだよ?!せ、先生呼んで来ようか?!」
「いーくん、俺、先生呼んでくる!」
目の前にいるのはすごく怖い顔した男の子。
あたふたして慌てている様子の男の子。
ふわふわの髪をしたわたがしみたいな男の子。
三人の男の子がいた。