captivate

魔女アルテシア・ヨナルティスは自らの存在を、先の魔導大戦時に第一線で闘い続けた者だと説明した。


その話をしていると、湖の中心への扉が開く。


中心まで伸びる通路は、氷の彫刻と紋様で彩られていた。


『君はゼアノスに似ていますね』


アルテシアはクリスに語りかける。


『私を含む十天魔女の4人が
 世界各地の聖地に魂を
 封印しました…
 聖地が闇に染められない様に
 …しかし私達の闘いでは
 存在のしなかった闇系譜は
 強いのですね…
 私が目覚める前に聖地を
 征圧しかけた…』


『聖地が闇に染まると
 どうなるんですか?』


アルが問い掛ける。


『完全に染まれば
 4つの聖地が共鳴し
 星の原点の…裏が開きます』


『…裏?』


レオンが眼を細める。


『破滅の力が手に入る
 滅びの地』


アルテシアが中心近くで立ち止まる。


『一度闇に染まりかけた聖地は
 時が立てば完全に染まります
 …さぁヴァンガードの末裔よ
 鍵となる貴方の刀を中心へ』


アルテシアの祈る様な姿勢の前に、神殿の入口に捧げた太刀“氷影”が現れた。


それを掴み、クリスは中心へと歩きだし、氷影を魔法陣中央に突き刺した。