その重い扉を開けると、重い空気がクリスにぶつかる。
龍の間。
王立魔術教会のトップだけが、その間で執務を熟せる、言わば教会の中枢だ。
白一色で、綺麗に装飾が施された広い部屋には、大理石で出来た円卓と、それを10の椅子が囲んでいた。
金の装飾が施された椅子は6つ埋まり、4つ空席。
クリスの後ろにいたクレアも、4席の1席を埋めた。
「よく来たわね。お勤めなのに、ゴメンね?」
入り口に立つクリスと向き合った席に座る女性が声をかける。
よく知ってるその魔女に、クリスは微笑んで返事した。
「いいよ、リノア姉さん」
綺麗な黒い長髪と黒いローブ。クレアとは逆に露出は少なめだが、十分に魅力的な女性。
名はリノア・ヴァンガード。
ヴァンガード姉弟の長女。にして“璽空の魔女”の名を持つ、“十天魔女”の一人。
長女は、先程見せたクレアの様な暗い表情を見せ、重い口を開いた。
「事態は急を要するの。いいかしら、クリス」
やはり空気が重い。姉の言葉から相当大変な事が起きてることが感じられる。
クリスは、深呼吸をして一息間を置いて、これから始まる会話に集中した。
「あぁ。説明してくれ」
龍の間。
王立魔術教会のトップだけが、その間で執務を熟せる、言わば教会の中枢だ。
白一色で、綺麗に装飾が施された広い部屋には、大理石で出来た円卓と、それを10の椅子が囲んでいた。
金の装飾が施された椅子は6つ埋まり、4つ空席。
クリスの後ろにいたクレアも、4席の1席を埋めた。
「よく来たわね。お勤めなのに、ゴメンね?」
入り口に立つクリスと向き合った席に座る女性が声をかける。
よく知ってるその魔女に、クリスは微笑んで返事した。
「いいよ、リノア姉さん」
綺麗な黒い長髪と黒いローブ。クレアとは逆に露出は少なめだが、十分に魅力的な女性。
名はリノア・ヴァンガード。
ヴァンガード姉弟の長女。にして“璽空の魔女”の名を持つ、“十天魔女”の一人。
長女は、先程見せたクレアの様な暗い表情を見せ、重い口を開いた。
「事態は急を要するの。いいかしら、クリス」
やはり空気が重い。姉の言葉から相当大変な事が起きてることが感じられる。
クリスは、深呼吸をして一息間を置いて、これから始まる会話に集中した。
「あぁ。説明してくれ」

