「理央ならいるよ!何かあった?」



「に、日直だったんですけど、忘れちゃったのか先に部活でちゃって…
いいかなって思ってたんですけど、力仕事が多くて、手伝ってもらいたいなって…」



「うわ、理央何してんだよ…。
待ってて!すぐに呼んでくるから!」



王子様はそう言うと、すごい速さでサッカー部の元へと駆けて行った。




それからすぐに、王子様と斎藤くんが来た。



「桐生さん、マジでごめん!!
すっかり忘れてた!」



「ううん、大丈夫だよ!
こちらこそごめんね、部活中に呼び出して…」



「何言ってんだよ!俺が悪いんだから!」



斎藤くんがそこまで言うと、
王子様が斎藤くんの頭を優しく叩いた。




「ちゃんと最後まで仕事して来なよ?
えっと、桐生さんだっけ?ごめんね…」



「い、いえ…!私は全然!!」



「理央が全然仕事してなかったら言ってね」



理央に限って、ないとは思うけどね。
って付け足した王子様の笑顔は、すごくカッコイイ。



そりゃあ、みんな騒いじゃうよ…。