「ごめんね、そんな顔させちゃって…。
実はね、中学生のときに彼女が居たんだけど、
女の子たちにいじめられて不登校になっちゃったんだ」



…もしかして、逆恨みで……?



「原因は紛れもなく俺だった」



本当にそんなことってあったんだ…。
だから、大翔先輩はそんなに悲しそうな、辛そうな表情をしたんですね。



責任を感じて…



「俺も色々と試したんだけど、
寧ろ悪化していってたかもしれない。
彼女は転校しちゃったんだ。」



「…そうだったんですね……。」



話すのも辛いはずなのに、
私に話してくれたことが嬉しくて。



私はとりあえず背伸びをして腕を上に伸ばした。



…あと少しなのに、届かないっ!