「あ、あの子だ…チャンスだ。って思った瞬間、自分の足に引っかかって転けて…」




うっ…この上なく恥ずかしい…。



「すぐに話しかけたんだよ。
それで柚乃ちゃん、不思議そうに俺見るし、
ちょっと心折れそうになったけど…
それでも、話せたことが嬉しかったよ」



ちょっと待って、

もしかして…



「先輩がちょくちょく私の勉強見てくれたり、
教室に来てくれたり、面倒見てくれたり、
それって全部……」



「うん、言っちゃえば、アピールかな?」



言葉が、出て来ないです。



ほっぺを強くつねっても、ちゃんと痛い。

…夢じゃないんだ。