「まあ、あんなことされちゃあね〜?
王子なんだからドキドキしちゃうわよね」
「う、うん…」
沙耶ちゃんの言ってることも間違ってない。
でも…なんだか普通のドキドキとは違う気がして…。
自分のこのわけのわからない感情に追いつかない私の心は、パンク寸前になってた。
─────
放課後、人が多いのが苦手な私は、
人が少なくなるまで待ってから帰る。
…うん、今ならいい感じ!
進めていた課題を鞄に入れて、持つ。
教室を出て階段を降りようとしたところで
「う、わっ!」
階段を踏み外しかけた。
「うわわわわ…!!」
ギリギリのバランス感覚で、今にも落ちそう…!
っていうか、落ちる…!!
目をぎゅっと瞑って痛みに耐える。
落ちた感覚はしたのに……
全然痛くなかった。
「え?」
「危なかった…大丈夫?」
その声に、固く閉じていた目を開けると
目の前にはなぜか王子様がいて…
「ひ、大翔先輩!?」
どうやら大翔先輩が助けてくれたみたい…だけど!どうしよう!
ケガとかしてたら…。


