「開花できるかどうかは、お前自身の問題だ。
甘えるな、自分でなんとかしろ」


私の心を知ってか知らずか、ルナが吐き捨てる。


私は、無意識のうちに拳を握った。
眼前の相手を睨む。


「NIAは、個人の潜在能力によって種類が違ってくる。
火、水、雷、土、幻術、治癒、瞬間移動…その数は計り知れない。
上位の奴らは、何種も操ってる。
特に、第一位のお方は、7つだとさ。
ほかの貴族の奴らは2つがいいとこだってのに」


身震いする。
聞けば聞くほど、自分にそんな能力がうまく開花できるか分からなくなる。


ルナも、NIAを2つ使うのだろうか。


「お前が知る必要はない」


訊ねてもいないのに、ルナは答えた。


なんで、私が考えてること…まさか、読心術…?


だとしたら、これもNIAの1つで、ルナが持つ能力なのかな。