ーteruー
「席替えするぞーー」
朝からうっせぇよ。
席替えしたって何したって勉強なんて見に入らん。
家帰りてぇ、だるい。
黒板に書かれた席順を見た
『お、後ろじゃーーん』
席を動かした。
あ、羽野。前なんだ
話してみたいな。近くに行きたい
「先生、黒板見えねぇ」
「なんだお前ー!どこなら見える!?」
「羽野の隣にして」
とっさに口に出ていた
自分でも驚いた
「よろしく」
「あ、よろしくね金田くん」
ひびってる、ちょー戸惑ってるし
「羽野と喋るの初めてだね」
「あ、そうだね。珍しいかも…」
そう言って羽野は目を逸らした。
俺嫌われてる?もっとこっち見てよ。
あ、そうか
左横が彩だから気使ってくれたのか
俺何がしたいんだろ。
でも放って置けない。もっと知りたいんだ君の事を…。