本気だとしたら、すごい妬きもちやきな人だ。
「ふっ…あはは」
「え、なんで笑うの」
思わず吹き出すと、浩人さんが驚いたように目を丸くする。
「私、浩人さん以外は見てないですよ」
その驚いたような顔も新鮮で、少しおもしろい。
「これから先も、きっと変わらないです」
笑いをこらえながら言えば、さらに驚いたような顔で見つめられる。
その表情が泣き笑いみたいになって、浩人さんの腕が強く私を抱きしめた。
「浩人さん…?」
呼んでも返事はない。
ただ、力強く抱きしめられる。
手を伸ばして抱きしめ返してみると、さらにギュッとされた。
今この瞬間、何を考えているんだろう。
抱きしめる腕は、何を伝えたいんだろう。
そんなに強く抱きしめなくても、私は逃げたりしないのに。
「浩人さんだけ、です…」
小さく呟けば、少し腕の力が緩んだ。
空いた距離を追いかけるように、今度は私からその胸に体を寄せる。
「浩人さん以外は、あり得ません」
私の思いは、伝わってるのかな。
浩人さんしかいないし、浩人さんがいなくなったらダメになるかもしれない。
それ程には夢中で、盲目だ。
相変わらず返事はない。
ただ、もう一度その腕に抱き寄せられた。

