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「お兄ちゃん帰ってくるの?」
『あぁ、明後日そっちに着く』
「夜?」
『いや…夕方4時くらいだな』
それじゃあ空港まで迎えに行くのは無理そうだ。部活がある。
「分かった。気をつけて帰ってきてね」
『あぁ、じゃあまたな』
電話が切れたのを確認して、画面を消す。
夕食を食べて自室に戻ったところで、兄からの電話。
ゴールデンウィークに帰ってくる、とのことだった。
半年ぶりくらいの帰国。
両親が海外に行って私が1人だから来てくれるらしい。
そんな心配いらないんだけどね…。
でも、久しぶりに会うから楽しみだな。
そんなことを思いながら端末を机に置いたところで、ノックの音が響く。
「はい」
返事をして、現れたのは浩人さんだ。
「失礼します、どなたかとお話し中でしたか」
「はい、兄とです。ゴールデンウィークは帰ってくるそうです」
「うれしそうだね」
急に口調が変わった。
部屋には二人だからかまわないけど…なんで。
「そんなに顔に出てますか?」
「うん。…楽しみなんだ?」
「まあ、会うの久しぶりなんで…」
「そう…」
浩人さんは妙に無表情だ。
どうしたんだろう…。
「よかったね」
私が訪ねるよりも早く、浩人さんは表情を取り戻した。
ま、いいか。
自分の中で解決して、それ以上考えるのはやめた。

