「お待たせ致しました」
再び現れた執事さんは、シックで落ち着いた雰囲気の服装に身を包んでいた。
(これはこれで十分に目立ちそうだけど…)
執事服よりは一緒にいても違和感はない。
「よろしいでしょうか?」
「はい、ありがとうございます」
「いいえ、構いませんよ。では参りましょう」
(こんなにかっこいい人の隣を歩くなんて、私はなんて不釣り合いなんだろう…)
「あの…」
「浩人、ですよ」
「え?」
「そうお呼びください」
「…分かりました」
ペースが乱されるのは私が緊張しているからだろうか。
誰にも会わないことを祈りながら、浩人さんの後を追いかけた。

