困らせてる…のかな。
不安に思って、腕の力を緩める。
「まだ離れたらダメ」
言葉とともに、背中を支えられて抱き寄せられる。
「真琴」
呼ばれて顔を上げれば目線が絡む。
浩人さんの手が、私の髪を撫でる。
浩人さんの服の裾を掴んだ。
目を閉じて、唇が重なる。
今、真っ赤になってるかもしれない。
顔が熱い。
離れてすぐに、その肩に顔を埋めた。
とてもじゃないけど、顔を合わせられない。
とにかく恥ずかしいし、自分から誘ったようなものでいたたまれない。
浩人さんは頭を手で撫でてくれているけど、笑ってる気配が伝わってきている。
あぁ、もう、やっぱり敵わない。
浩人さんの方が余裕だ。
翻弄されて、ぐらぐらと揺れているのは私だ。
自分から仕掛けて自分が照れてるんじゃ、意味がない。
…いつか私が、浩人さんを翻弄してやる。

