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「ただいま帰りました…」
「おかえりなさいませ、真琴様」
走ったせいで息が上がっている私を見て、浩人さんが目を開いた。
「どうなさったのですか?」
肩に手が触れて、声が近くで聞こえる。
浩人さんが匂いが微かに漂う。
その腕に縋りつきそうになって、でも踏みとどまった。
今日は、おじい様は家にいる。
玄関で抱きついたりしたら、見られるかもしれない。
というか、そもそも玄関で抱きつくなんてダメだ。良くない。
「真琴様?」
「あ…と、ちょっと走ってきて、疲れただけです」
呼吸を整えて笑ってみせる。
「なんで走ってきたんですか」
浩人さんは優しい笑顔を浮かべる。
「体力づくり…です」
「それはお疲れ様です」
おかしい、というように浩人さんは少し笑いを堪えている。
「着替えていらしてください。夕飯のご用意ができております」
後で、浩人さんの部屋に行こう。
浩人さんの言葉に頷いて、自分の部屋に向かった。

