Please be absorbed in me



***


「で、そのまま気まずいの?」

「うん…」


次の日、部活が終わってから圭ちゃんとファミレスに入り、自分の中で押し留めていたものを口に出した。


「真琴も好きなんでしょ?」


その質問で、圭ちゃん言いたいことは分かった。

私が自分の想いを伝えれば、確かに一瞬で解決する話だ。


「…でも、私じゃ釣り合わない」

「それは真琴が気にしてるだけだって」

「圭ちゃんも会ってみたら分かるよ」

「向こうが好きって言ってくれてるなら、そこは気にしなくていいの」


そう言い切った圭ちゃんに、私は表情を暗くした。

気にしない、なんて無理だ。

隣に並ぶならどうしても意識してしまう。


「難しく考えなくていいんじゃない?」


私が難しい顔でもしていたのか、圭ちゃんは頬杖をついて言った。


「でも…自信がほしいの」

「自信?」

「あの人の隣に並び立てる自信。今の私には到底ないけど…」

「どうやったら自信つくの?」

「……わかんない」


圭ちゃんは盛大にため息をつく。


「自信なんてさ、後からついてくるものだって」

「うん…」

「とにかく真琴はその人に抱きついて『好きです!』って言えばいいの。わかった?」

「え、でも…」

「わかった?」

「……」


小さく頷くと、「よし」と圭ちゃんは満足そうに頷いた。


(それができたら苦労はしないけど…)


頷いたものの、やはり伝えるのはためらう。

そんな簡単に言えるなら、こんな相談はしていない。

小さく息をついて、少し目を伏せた。