***
「なっ……」
お風呂に入ろうと脱衣所で上の服を脱いだ私の目に、あらぬ光景が飛び込んできた。
鏡に映った自分の首、ギリギリ服で隠れる位置に赤い鬱血痕。
いわゆるキスマーク。
『真琴は俺の』
あの時だ。首にキスされたあの時の浩人さんの言葉が呼び起こされた。
顔に熱が集まる。
あの言葉が、浩人さんの声でリプレイされる。
私は浩人さんのだ。
分かってるし、そう言ってもらえるのは嬉しい。
同じ気持ちを返したい。
とはいえ、「浩人さんは私の」というのは何か違う気がする。
なんだろう、浩人さんは…私にとってどういう言葉で表せるのだろう。
鏡にうつる自分の首元に、浩人さんがつけた印。
それを愛おしいと思うこの気持ちを、なんと表したらいいのだろう。

