「本当に、頭痛いとかない?」
彼女がまた思い詰めてしまわないようにと、話題を変える。
あっさりと受け入れてくれたようで、真琴は考えるような素振りを見せる。
そして、口元に手を当てた。
その行動の意味を理解しかねて、どうしたの、と聞いてみる。
「口の中、苦い…」
そういえば、お酒を飲んだと言っていた。何を飲んだのかは知らないけど。
表情からして、本当に苦いのだろう。
酔っていると表情が豊かだ。
その様子がかわいいし、何を飲んだのかも気になる。
自分の中のいたずら心が煽られている。
真琴の顔を引き寄せて、覗き込んだ目を見つめる。
「真琴、口あけて」
疑うことなく素直に従った真琴に愛しさを感じながら、唇を合わせて舌を入れた。
「っ、…」
驚いたように体が少しこわばって、肩に力が入った。
落ち着かせるように頭を撫でながら、でも、とろけさせたい。
後頭部を支えて逃げ場を封じ、逃げる舌を追いかけた。
「ふ……ぅ…」
涙目になった真琴に、ここまでかな、と離れて肩をぽんぽん、とする。
「ワインか…」
残った味から推測して、度数が高めのものを飲んだな、と考えた。

