いや、でも。
心菜の面倒を由利亜さんに押し付けて、私たちだけ遊びにいくわけにはいかないし。
だいたい、恭弥と二人でドライブに行ったところで、リフレッシュなんて出来るだろうか。
また沈黙の車内、気まずい雰囲気のまま、二人して押し黙って終わってしまう気がする。
「由利亜さん、あの、私、大丈夫だから。そんなに気を使ってもらわなくても、申し訳ないし……」
「大丈夫よ! よく友達の子ども見たりしてるから、心菜ちゃん一人増えるくらいどうってことないわよ」
「いや、そういうことじゃなくて――」
私がしどろもどろになっていると、ふと恭弥が私の頭を鷲掴みにした。
!?
そのまま私の頭を押し下げて無理やり礼をさせると、恭弥自身も深く頭を下げた。
「すいません。心菜のこと、お願いします」
「いえいえ。気にしないで。いってらっしゃい」
由利亜さんは抱きかかえた心菜の小さい手を持って、私たちへひらひらと振ってみせた。
って、ちょっと!?
本当に行く気なの!?
「恭弥!?」
私が頭を上げたときには、すでに恭弥はソファの上に置いてあった私のバッグとジャケットを掴んでいた。
「ほら、さっさと行くぞ」
そう言って私にジャケットを押し付ける。
「ま、待ってよ! 本当に行くの!?」
「せっかくああ言ってくれてるんだ。甘えないと失礼だろ」
恭弥はためらう私の腕を引っ張ると、由利亜さんに軽く会釈して、リビングを出た。
心菜の面倒を由利亜さんに押し付けて、私たちだけ遊びにいくわけにはいかないし。
だいたい、恭弥と二人でドライブに行ったところで、リフレッシュなんて出来るだろうか。
また沈黙の車内、気まずい雰囲気のまま、二人して押し黙って終わってしまう気がする。
「由利亜さん、あの、私、大丈夫だから。そんなに気を使ってもらわなくても、申し訳ないし……」
「大丈夫よ! よく友達の子ども見たりしてるから、心菜ちゃん一人増えるくらいどうってことないわよ」
「いや、そういうことじゃなくて――」
私がしどろもどろになっていると、ふと恭弥が私の頭を鷲掴みにした。
!?
そのまま私の頭を押し下げて無理やり礼をさせると、恭弥自身も深く頭を下げた。
「すいません。心菜のこと、お願いします」
「いえいえ。気にしないで。いってらっしゃい」
由利亜さんは抱きかかえた心菜の小さい手を持って、私たちへひらひらと振ってみせた。
って、ちょっと!?
本当に行く気なの!?
「恭弥!?」
私が頭を上げたときには、すでに恭弥はソファの上に置いてあった私のバッグとジャケットを掴んでいた。
「ほら、さっさと行くぞ」
そう言って私にジャケットを押し付ける。
「ま、待ってよ! 本当に行くの!?」
「せっかくああ言ってくれてるんだ。甘えないと失礼だろ」
恭弥はためらう私の腕を引っ張ると、由利亜さんに軽く会釈して、リビングを出た。