「その……、こういうの、久しぶりだったから、どうしたらいいか分からなくなっちゃって……」
嫌だなんて言わせて貰える様な雰囲気ではなかった。
必死に逃げ道を探す私に、彼は嫌らしい笑みを浮かべる。
「久しぶりっていうけど、沙菜だって僕と別れてた間、そういう『相手』がいたんでしょ?
……僕の知らない間に、別の男が沙菜を好きにしてたって考えると、なんか嫌だな」
そう言って彼が再び私に口付けようとしたから、私はさっと身を縮込ませてそれを避けた。
「翔だって、別の女性と一緒にいたじゃない」
私の反論に、彼はふむ、と頷く。
「それじゃあ、汚らわしいのはお互い様か」
彼はそう言って、すかさず私の唇を捉えた。
情熱的に、少し乱暴に、私の身体を探る。
私は彼の言葉に呆然としていた。
汚らわしいだって? 冗談じゃない。
じわじわと怒りが湧き上がってくる。
私は汚らわしいことなんて、何一つしていない。
あなたが浮気をしている間、一人で必死に心菜を育ててきたんだ。
自分の好き勝手していたあなたと、私を一緒にしないでよ。
許せなくて、悔しくて、ぎゅっと拳を握り締めた。
それでもここで私が言い返してしまったら、それこそ取り返しのつかない喧嘩になることが目に見えているし、文句をぐっと飲み込んで我慢した。
彼の行動がどんどんエスカレートしていったから、私は意を決して「ごめんなさい」と彼の身体を引き離した。
「少し、心の準備をさせてください」そう告げると、彼は渋々その手を止め、名残惜しそうに私の元を去っていった。
彼が解放してくれたことに、ひとまず安堵する。
そして次に求められたときには、どうしようかと悩んだ。
はっきりと気づいた。
私は彼を信頼できない。
愛することもできないし、身体を重ねたいとも思えない。
昔のように、幸せな夫婦には戻れない。
それでも翔と一緒にいるべきか。
本当にこのままで心菜が幸せになれるのか。
私はよく分からなくなってしまった。
嫌だなんて言わせて貰える様な雰囲気ではなかった。
必死に逃げ道を探す私に、彼は嫌らしい笑みを浮かべる。
「久しぶりっていうけど、沙菜だって僕と別れてた間、そういう『相手』がいたんでしょ?
……僕の知らない間に、別の男が沙菜を好きにしてたって考えると、なんか嫌だな」
そう言って彼が再び私に口付けようとしたから、私はさっと身を縮込ませてそれを避けた。
「翔だって、別の女性と一緒にいたじゃない」
私の反論に、彼はふむ、と頷く。
「それじゃあ、汚らわしいのはお互い様か」
彼はそう言って、すかさず私の唇を捉えた。
情熱的に、少し乱暴に、私の身体を探る。
私は彼の言葉に呆然としていた。
汚らわしいだって? 冗談じゃない。
じわじわと怒りが湧き上がってくる。
私は汚らわしいことなんて、何一つしていない。
あなたが浮気をしている間、一人で必死に心菜を育ててきたんだ。
自分の好き勝手していたあなたと、私を一緒にしないでよ。
許せなくて、悔しくて、ぎゅっと拳を握り締めた。
それでもここで私が言い返してしまったら、それこそ取り返しのつかない喧嘩になることが目に見えているし、文句をぐっと飲み込んで我慢した。
彼の行動がどんどんエスカレートしていったから、私は意を決して「ごめんなさい」と彼の身体を引き離した。
「少し、心の準備をさせてください」そう告げると、彼は渋々その手を止め、名残惜しそうに私の元を去っていった。
彼が解放してくれたことに、ひとまず安堵する。
そして次に求められたときには、どうしようかと悩んだ。
はっきりと気づいた。
私は彼を信頼できない。
愛することもできないし、身体を重ねたいとも思えない。
昔のように、幸せな夫婦には戻れない。
それでも翔と一緒にいるべきか。
本当にこのままで心菜が幸せになれるのか。
私はよく分からなくなってしまった。


