『“せんせい”のくせに。』



ーーPM10:50


いつもより遠回りをして
家に着いた私たちは静かな部屋にいた。


「…実は、ですね。約束してたから圭太を待っていようと思って中庭にいたら話聞いちゃって中津さんと着いて行っちゃったの…。」

『約束破ったことは本当にごめん。
正直、今日の勤務が忙しくて美鈴との約束忘れてた。』


そこで1度、圭太は私に頭を下げた。


『“高橋さん”と飲みに行ったのは、俺も新人の頃仕事のことで悩んでたから話聞いてあげたくて行ったんだけど…、』

「だけど…?」

『いや、その。』

「はっきり言っていいよ、圭太」

『、告白されました。』


“高橋さん”

名前呼びじゃないことに
少しホッとしたけれど。