「.............ったく。次からはちゃんと食べてよね!」
「はーい。頑張りますっ」
それから、5分くらい説教を受けて席に座った。
そういえば、お説教で忘れてたけど私、明日までに心の準備しとかなきゃいけないんだっ。
「うわぁーーー。できないよ〜」
誰にも聞こえないようにちっちゃな声で呟く。
弱々しい呟きは、教室の騒めきにかき消されていった。
「私、克服なんてできるのかな............」
今更、克服なんてできるのだろうか。
これまで、どうしても怖くて怖くて、私はこういう運命なんだと諦めていた。
あの日を境に、なってしまったこの体質に、あぁ私はこういう運命なんだと。
あの日、なにもできなかった私への罰なんだと。
────そう思っていた。

