ふと、視線を感じて長谷川の方を見るとバッチリ目が合う。
ガチッと、効果音がつきそうなほど固まった..............と思いきや、長谷川はバッと向こうを向いてしまった。
そんなに気になんのか?
長谷川を横目に見ながら、クッキーを口へ運ぶ。
「ん、んま」
その瞬間、長谷川がバッと振り向いたかと思うと
「ホント??」
と、か細い声で聞いてきた。
さっきも思ったけどそんなに気になんのか?確かに程よく、甘くて甘いものが嫌いな俺でも食べられた。
「うん。ホント」
うなづくと、彼女は安心したように少し笑みを浮かべる。
────────トクン、。
その途端、俺の心臓が音を立てた。
そんなことはなかったことにして
長谷川を見る。
「あっ、あの、この前とか昨日とか.............そのっ、ありがとうございしたっ」
長谷川は頬を紅く染めながら言ってくる。
相当、勇気を出してくれたんだな、。
彼女は気づかれていないつもりなんだろうけど、膝の上にある手が小刻みに震えている。