「───り。ゆうりっ!」
私を呼ぶ声に、はっと我に返った。
「大丈夫??また、思い出したの??」
ふわりと優しく心配そうな声で聞いてくるのは、雨宮まゆ。
幼稚園の頃からずっと一緒にいる私の大親友だ。
「だ、大丈夫。............この頃なかったのにね。急にきてビックリしちゃった」
そう言いながら、私はふらつく足取りで玄関から道路への道に出た。
「ホント?大丈夫?無理しないでね」
そう言って、まだ心配そうな顔をしながらついてくるまゆ。
「うん。ありがと。───さっ!
行こう!!!!!!!!」
「うん!」
あまり、そのことには触れないで楽しい話をしてくれるまゆに感謝しながら、私たちは学校への道を歩いた。

