ざわざわと、望月くんをかこっていた女の子たちが自分の席に着く。
それに続いて、望月くんがカタッと隣の席に着いた。
まだ、担任の先生はきていない。
チャンスだっ!
くっ、と心の準備して..............。
「あ、あのっ‼︎望月くんっ‼︎」
「なに?」
俺は、内心の動揺を隠しながらへんじをした。
長谷川から、声をかけてくるなんて珍しい。いや、むしろ初めてなんじゃないか?
あーー、明日は雪かもなぁー。
いま、春だけど。
相当、動揺しているのか変なことを考えながら長谷川の方をむく。
どうした、こいつ。
視線をきょときょとさせて、真っ赤な顔で何か言おうと口をパクパクさせている。

