生徒玄関に向かう途中、ふと、空を見上げると今にも日が落ちそうな空模様だった。
「早くしないと日が暮れちゃうな...」
なるべく、はやく済ませなくっちゃ。
急げ急げ!
日が落ちるまでに帰ろうと、私は早足でスーパーへと向かった。
「あー。疲れた、」
スーパーでの買い出しが終わって、家に帰ってきたときには、もう日は完全に落ちてしまっていた。
買ったものをキッチンに置いて、私は制服を脱いで部屋着に着替えると、キッチンに向かう。
今日は何にしようかなぁ。
ううん。なんか今日は、寒いからシチューかな。
「よし」
シチューは作り慣れていたので、すぐに出来上がった。
「いただきます」
作り終わって、私1人の声が誰もいないリビングに響く。
私には、家族がいない。
なぜ、家族がいないかなんて思い出したくもない。
「はぁ」
なんだか、今日は少し疲れてしまった。