望月くんは意地悪男子



目を開けると、天井がオレンジ色だった。



不思議に思って、横を向いてみると空がオレンジ色に染まっていて夕方なんだとわかる。



私は、むくりと起き上がろうとして



「痛った」



ズキンと頭に酷い頭痛が走って、思わず頭を押さえた。




「当たり前じゃん。集会中にぶっ倒れたんだから」




急に男の人の声がしてビクッとしながらそちらを振り向く。



すると、なぜかカバンを2つ持った望月くんが立っていた。




「あ、え、あの?」



「これ、お前の」



私の問いかけを完全無視して望月くんは持っていたカバンの1つを私の近くにある椅子に置いた。



「お、お前の?あ、え、私??」



「そうだよ。持ってきてやったの。
雨宮って奴が、どーしてもって言うからさーー。」



まゆが?どうして............。

あ!今日は、テニスの試合に出る選手の発表だって言ってたな。

だからかも。



「あ、ありがとうございます。あ、ぅ
あの、何時ですか?」


ここの保健室って時計がないんだよね。スマホも取れないところにあるし。