新しいセーラー服の袖に腕を通し
スカートを履き、回って見せた。

「見て!今日から中学生だよ!」

久我山中学校1年生の私。
ガチガチの入学式。
たくさんの知らない人。
その中で1番目立ってた君。
背が高くて、かっこよくて。
見惚れていると、
「莉ーー子ーー!!!」
後ろからぎゅっと抱きしめてきたのは
小学校から仲良しな詩歩だった。
「何見てんのよ〜!
さてはイケメンでもいたか?」
「別にいないから!」
とっさに嘘をついてしまった。
「へえ〜。あの人のこと見てたくせに」
そう言いながら私たちは体育館に入った。