また完璧な伴奏。 怖いくらいに理想通り。 やだ。やだやだやだ。 この曲だけは歌われたくない。 スーッと息を吸い込む音。 そして、ソの音から始まる第一声。 分かる。 第一声がわかる。 これはあたしが歌わなきゃダメ。 だってこの曲は……君への思いがたくさん詰まってるのだから。 「ずっとずっと君を見ていた。」 あたしはステージに足を運んだ。